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美しきトスカーナから!イタリア語も!美味しさも!楽しさも!

イタリア・トスカーナから美しきトスカーナ情報やイタリア語会話レッスン、イタリア料理レシピ等、イタリアに関する様々な報情をお届けします。

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サフラン物語(第6話) 

男たちは馬に犂(すき)を取り付けて、畑となる丘に何列もの溝ができるように耕し始めた。
女たちと子供たちは、サントゥッチ神父から言われた通りに、畑の溝に球根を植えていった。
ファーロや麦の種蒔きと違って、サフランの球根の植え付けは、しゃがんで植えつける作業なので、腰に負担がかかるためか腰を伸ばしながら我慢強く皆で植えていた。
植えながら、私は伯爵の言った言葉を考えていた。
「・・・サントゥッチ神父のおかげで、私たちの村は、今から栄えていくことになるのだ! 私は夢を見た。 私が王様の右の座に座り、大衆は自由な人間になったと言う夢だった。皆がこれから、次の世代も、そして、また、次の世代も、永遠に幸せが受け継がれることになる夢だ・・・」

伯爵が言った『自由な人間』とはどんなことなのだろうか?
それでは、自由ではない人間とはどういうものだろう?
私も、私の両親も、先祖代々が働いてきたように、貴族たちに仕えて一生懸命に働いてきたのだが・・・
もしかしたら、自由な人間とは貴族たちのこと!?
でも、貴族は自由な人間にも見えるけど、私たちは、名誉も無いし、教育も無いし、土地も無いし、お金も無い。
私たちがどう頑張っても貴族になれないことくらいは分かっている。
一回だけ自由を感じたことがある。それは、15歳で結婚した時のこと。
伯爵は、私と旦那のアミルカレのために馬車を用意してくれて、歩いては行けない街に行くようにと、初めて見る外の世界の街まで行って1泊し、のんびり休んでくるようにと言われた時のことを思い出したのだ。
伯爵からのこの贈り物が、私たちが伯爵の為に、より一生懸命働く力となったので忘れもしないが、この時、初めて見た街で、仕事から解放されて宿に着いた時に感じた開放感のようなものが自由と言うものなのだろうか・・・。
人生の終わりに近づいているし、いまさら自由とは?

(中世時代は、大衆の一握りは30才くらいまで生きていたが、ほとんどが20才から25才の間に死んでいた。王様や貴族たちは40才から50才くらいまで生きていたが、稀に70才近くまで生きる貴族たちは奇跡と呼ばれていたのである。)

でも、長男の13才のプリモにとっての人生はこれから始まろうとしている。
プリモは、フロレンティアに、そしてローマにミラノにヴェネティアにと、サフランを馬車に乗せて世界中を売り歩くと言う夢のような自分の姿を描き始めるようになっていたので、毎日のようにサフラン畑に足を運び、サフランの開花を待ちわびながら、世界中を駆け巡る夢を膨らませるのだった。

そして、夏が過ぎて麦やファーロの収穫が終われば、冬に向かって、家畜に食べさせる草を切って藁(Fieno)を準備したり、麦畑を翌年のために馬で耕したりするのだが、それらの農作業もほとんど終わった頃、プリモが朝早く大きな声を出して戻ってきた。
「Sono fioriti i fiori di zafferano! <サフランの花が咲いたー!>」
この言葉が隣の家に、そして、そのまた隣の家にと、次々と瞬く間に村中に伝わると、大衆達は急いでサフラン畑に向かったのだった。
畑のあちこちに紫のサフランの蕾から赤いめしべの先が顔をのぞかせているのが見えた。
霧が上がった朝、澄んだ空気の中で、サフランの蕾が露で濡れて輝き、その中のルビー色のサフランのめしべが眩いくらいに美しく、大衆はいつまでも見つめているのだった。

(サフラン物語第7話に続く)

そろそろサフランの収穫も終わりに近づいてきたので、肩の荷が下りたと言うか・・・。振り返ってみると、雨の中で収穫した日もあったし、サフランの花が満開のピークを迎えた時は、腰が痛くなって大変だったけど、穏やかな秋の日差しの中で、蜜蜂たちとサフランの花を取り合いしながら花を摘んだ時、また、暖かい日差しが恋しくて、外のテーブルに座って赤いめしべを収穫している時などは、なんて幸せを感じるひと時だったでしょうか。
今日は、簡単で美味しいサフランのジャガイモ一品料理を作ってみました。
saffron_patata
ジャガイモとサフランはとってもよく合う組み合わせなので、皆さんも試してみてはいかがでしょうか?
作り方は、後でサイトのレシピのページでご説明します。


    

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テーマ: 自作連載小説

ジャンル: 小説・文学

コメント

サフランはすばらしいですね

いつもブログを楽しみに読ませてもらっています。

サフランの収穫、お疲れ様でした。腰を痛めて大変だったと
思いますが、穏やかな秋のすがすがしい空の下での農作業は
気持ちよかったでしょうね。私の住むドイツは10月を過ぎると
もう冬のような天気なので、イタリアの暖かな秋がうらやましいです。

サフランのレシピ、どれもとてもおいしそう!
じゃがいもにサフランを加えるだけで、おしゃれで高級な料理
ができあがるんですね。私も今度、サフランを購入したいと
思います。ベジタリアンやヴィーガンのレシピもあるとうれしいです
^_^

ジュンコ #- | URL | 2012.11.13 01:57  edit

ジュンコさん、コメントありがとう

ブログ読んでいただいて嬉しいです。
私もジュンコさんのブログをお気に入りに入れています。記事の内容も私が興味あるものばかりなので、いつも楽しみにしています。

サフランの収穫は、やはり大変でしたので、やっと終わったという感じでしょうか。

サフランはどんな料理にも合うのですが、ベジタリアンやヴィーガンも意識するようにしますね!そして、コメントありがとう!

fiorenza #ihn3MyrQ | URL | 2012.11.13 05:37  edit

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まとめ【サフラン物語(第6話)】

男たちは馬に犂(すき)を取り付けて、畑となる丘に何列もの溝ができるように耕し始めた。女たちと子供た

まっとめBLOG速報 | 2012.11.22 05:56