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アドリアーノ 

イタリアでは、薪ストーブは欠かせないものである。

丘や山に住んでいる人はもちろん薪ストーブがメインの暖房設備となっている。

でも、イタリア人は、暖炉に憧れているので、街のアパートや家では、都市ガスの暖房設備があっても、暖炉が設置されていることが多い。

やはり、薪火の暖かさや温もりを一度知った人は、もう、薪ストーブや暖炉を使わないではいられなくなる。

薪と言えば、木を切り倒す作業から始まる。その木は、丘や山など、或いは、崖の斜面などに多く見られる。

そして、木を切り倒す作業は、重労働で、且つ、危険が伴う。

素人がチェーンソーを買って、大きな木を切り倒したいと思っても、その木がどちらに倒れるか、或いは、倒れた時、枝が作業者に当たって怪我をすることも多くあるし、例え、チェーンソーで根元から完全に切ったとしても、倒れない木もある。

木を切り倒す作業には、2人作業が望ましく、チェーンソー以外に、木を切る技術と経験、チェーンソーのカッターを磨くヤスリと技術、そして、大型のトラクターなどが必要とされる。

トラクターは、倒れない木を押し倒す時や、切った木を運ぶ時に使う。

このような仕事は、昔、イタリア人の農家の仕事であった。でも、今は、山から便利な街に移り住む人々が増え、山や田舎の農家を営む若者が激減し、過疎化も進み、その結果、木を切る人も少なくなったのである。

でも、丘や山には沢山の木があるし、薪木の要求もある。

このような薪を準備し供給することは一つの大きな収入源になることも事実。

丘や山に暮らす多くの人々の中で、山林を持ってはいるが、木を切れずに困っている人々は沢山いるのだ。

イタリア人が木を切る作業をしなければ、一体、誰がするのだろうか?

重労働で危険な木を切る作業は、イタリアに暮らすルーマニア人、バングラディッシュ人、アルバニア人などの外国人が多くなっているのです。

去年、私の敷地の隣にある、ドイツ人所有の山林の木を切りに来たのが、アルバニア人のアドリアーノでした。

その山林のほとんどが、薪木用としては人気No.1のドングリの木でした。

イタリアの法律では、山林を再生させるために、10メートル毎に1本の木を残さなければならないルールがあるそう。そして、完全に全ての木々を切り倒せば罰金が科せられるので、注意が必要と教えてもらいました。

アドリアーノは、私たちの敷地の前を通るのですが、性格が明るく、元気よく挨拶もしてくれるので、時々、立ち話をするようになりました。彼が自分について話し始めた。

彼が18歳のころ、アルバニア戦争が起き、彼を含む4人の兄弟は、ボートに乗り、アルバニアからイタリアに渡ったとのことでした。戦争に巻き込まれながら、命がけで逃げなければならなく、裸足でボートに乗ったそうです。

イタリアに着くと、場所を転々と変えながら、いつもイタリア人に助けられながら、結局、私たちの近くの村に落ち着いたのでした。

そこで、農家の仕事を手伝いながら、いろいろな技術を習って、自分の会社を設立するまでになったそうです。

彼は、農家がしなければならない仕事、いわゆる、木を切る、フェンスを作る、トラクターを運転する、側溝を作る等など、必要なことは何でもやるし、イタリアの高い税金もきちんと納めているとのことでした。

彼は、苦労の人生を送ったせいか、真面目で、思いやりがあり、人のために一生懸命やるタイプです。

なので、3年前に枯れた栗の木々の直径1メートル50センチもある私の敷地にある巨木を切り倒してもらうよう、彼にお願いしたのです。
彼がいなかったら、こんなにも大きな木を誰が切ってくれるのでしょうか?

イタリア人は厳しい、汚い仕事をしなくなったし、イタリア人の優秀な若者たちの多くが外国へ仕事を求めに出て行く時代になりました。

そして、大勢の外国人がイタリアに移り住むようになってきています。

将来は、この傾向がますます進み、イタリアは多民族国家となっていくのでしょう。


写真は、アドリアーノが木を切って、薪木に束ねたものです。
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