美しきトスカーナから!イタリア語も!美味しさも!楽しさも!

イタリア・トスカーナから美しきトスカーナ情報やイタリア語会話レッスン、イタリア料理レシピ等、イタリアに関する様々な報情をお届けします。

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木の顔 

木の顔 Part1(~Part3)

なぜ、トスカーナの山奥に引っ越したの?と、よく聞かれます。普通、引っ越しは、転勤とか、大学入学とか、仕事や学校の関係がほとんどです。私たちは、学校も関係なく、仕事も捨てて引っ越したので、なんて答えたらよいか、いつも困る。結局、簡単に、ただ田舎が好きだからと言ってしまう。その答えを聞いた人からは「へ~」とか「あ~、そうですか」と頷きながら、仕事を捨てたということで、よほどお金持ちだろうと思われているのかも・・・。

気持はリッチです。その訳は、大自然の素晴らしい環境に住んでいるからです。

この家を見つけたのは、ある月刊誌の広告に、「家を売ります。場所はトスカーナの田舎。手つかずの自然環境の中で沢山の木々に囲まれた家。・・・」と掲載されていた小さな広告がきっかけでした。でも、その時は、リグーリアのジェノヴァ郊外に住んで、いい仕事もあったし、友達もいたし、まさか、そこから引っ越すことなど考えもしなかった。

不思議なことに、そのトスカーナの家のことが何日たっても気になって、いつも頭から離れない。しょうがなく、旅行気分で、その家を見に行くことにした。

7月のある日、家を見るために、家の近くにあるアグリツーリズモを2泊予約し出発したのです。
グロッセートまで高速やスーペルストラーダを利用し、グロッセートから家のある場所までは、トスカーナの幾つもの丘を越えて行きました。
パッチワークの世界のようなオリーブ畑とドングリの木々のなだらかな丘です。
あちこちで数百匹のヒツジの群れが穏やかそうに草を食べていた。目の前に広がる美しい大自然に、ただただ、見惚れるばかりだった。
木の顔1-0

木の顔1-0a

木の顔1-0b

アグリツーリズモに着くと、とても親切なオーナーのアントニオが丁重に迎えてくれた。その彼に道案内を頼んで、早速、目的の家まで連れて行ってもらった。
新築2年の家。ペルシアーナと呼ばれる雨戸がないが、すぐに住める家でした。オーナーと一緒に、家の中を見る前に、まず、広い敷地を案内してもらった。隣近所の家が見えない大自然に囲まれた場所で、特に、巨大なドングリの木々は、150年以上と説明された。いろいろな説明を聞いてわかったが、トスカーナではドングリの木は、許可なく切ってはならない。直径30センチ以上の木は、伐採の許可は下りず保護されているという。ヘリコプターで航空写真が撮られているので、切ってしまった後は、えらいことになる。もちろん罰金だ。
広大な敷地を案内されながら、それぞれの木の名前を教えてもらった。飲めるほど透明な湧水も出ている。
最後にサフラン畑に案内された。その時、サフラン!?と聞いてもピンとこなかったが、黄色いご飯のリゾットミラネーゼでは?と思ったくらいでした。
木の顔1-1

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家の各部屋をゆっくり見せてもらって、アグリツーリズモに戻った。
オーナーのアントニオが私たちのために、知人など大勢を呼んで、バーベキューパーティーを企画した。
特に、フォスコを紹介したいと言ったので、どんな人物かわくわくドキドキ。

その夜、沢山の人々が次々と集まってきた。地元の人、ドイツ人、オーストラリア人、オーストリア人、そして、フォスコがやってきた。

フォスコを見て息を飲んだっ!

フォスコとピアチェーレの挨拶で握手をした時、山を見上げるような感じで、なんと、150キロ以上もありそうな大男。

声はオペラのバッソのように低く響き渡る。

そのフォスコ、信じられないが、森 の 木 々 と 喋 る !? ことが出来ると言う。(続く)

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木の顔 Part2

アントニオが私の耳の近くで小さな声でつぶやくように言った。
「フォスコはね、ラブドマンテ(rabdomante)だよ。そう、彼は、占い棒を持って、地下にある水脈を発見することができるんだ。この地域は、よく、水不足になる地域だけに、あちこちから呼ばれるんだ。」

アントニオは、一呼吸おいて、また、秘密そうに話を続けた。「更に、フォスコは、手の力で、人の病気を治す霊媒者(sensitivo)でもある。」

フォスコは、着くとすぐに、バーベキューの肉を黙々と焼き始めた。そのフォスコを私は遠くから見つめていた。そして、こう思った。確かに、顔が普通じゃない。巨体の上に童顔の何となくメルヘンチックな顔が付いている。特に、鼻先が地の精(gnomi)のように上を向いている。分厚い唇が、ガキ大将のような意志の強さを感じさせる。
木の顔2-3

バーベキューの肉が焼きあがり、約20人がワイワイガヤガヤと話をしながら長いテーブルに着き食べ始めた。
用意されたのは、バーベキューの鶏肉、豚肉、牛肉、そして、アントニオの奥さんスザンナが料理したトスカーナの伝統的なお鍋のリボッリータ(Ribollita)とインゲン等の野菜が載せられたブルスケッタやミネストラ ディ ファッロ(Minestra di farro)等が所狭しと並べられた。それに、自家製の赤ワインや白ワインをワイングラスに注いで、それぞれ皆が美味しそうに食べて飲んで賑やかなひと時を過ごしていた。

皆の話を聞くと、ほとんどがスピリチュアルな話なのに驚いた。今までの私の経験では、北イタリアでは、現実主義的な会話がメインで、いわゆる、車や家や仕事、旅行、芸能界、サッカーの話等などが話題になっていたが、ここトスカーナでは、相反し、精神的な癒しやエネルギーの話で盛り上がっていた。
よく聞くと、すぐ近くにある山「モンテ ラブロ(Monte Labro)」がエネルギーの集中しているスポットであるらしく、そのエネルギーを求めて、チベット寺院までが建設され、世界中からチベット仏教の信仰者が祈りを目的に大勢訪れるとのことでした。そして、指圧や自然療法などを含め、癒しの話にも花が咲いていた。 
その時の一瞬で、トスカーナは「イタリアの心臓」と呼ばれる理由が分かったような気がしたし、これだけ美しいトスカーナだからこそ、人々と自然の調和もとれていることにも納得しました。
木の顔2-4

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食事が終ろうとしていた時、いきなりフォスコが低い声で私に言った。
「あなたからずーっと見られていた感じがする。」
私は、ドキッとしながら、顔も赤くなっただろうか、何て答えたらいいかわからなかった。

ちょうどその時、食事を終えた人たちは、庭のテーブルに場所を変えたり、散策したり、と食事を終えたテーブルを後にした。フォスコも立ち上がりながら、まるで、私の気持ち、いわゆるフォスコの能力に興味があることを見透かすように、こう言った。(庭の横にある大きなどんぐりの木を指して、)「あの木の前に立ちなさい。」

(一体、何が始まるんだろうと思いながら・・)私は言われた通りに木の前に立った。

フォスコの低い声が聞こえた。
「木は人の気持ちを理解する。もし、その人の気持ちが自分(木)に合わないのであれば、その人を押し返すエネルギーが木から発散される。」

その瞬間、気のせいだったか、本当か、圧力を感じ、急に、私の体が後ろに一歩下がった。
フォスコを見たら、フォスコが私に言った。
「もう1回、試して。 木に許しをもらうような、謙遜的な気持ちを持って・・・」

私は、もう1回、木の前に立った。
後ろから、フォスコの声がした。
「今、木を抱いてみて。」
今度は、先ほどの反発的な圧力が無くなり、自然に大きな木を抱くことができた・・・
木の顔2-1

木の顔2-2

何年か後に、雑誌で、フォスコが言ったような、木から発散されるエネルギーの記事を読んだ。
それは、古代から言い伝えられている木を抱く(abbracciare gli alberi)自然治療法で、世界中で見直され、実際に治療に利用されているとのこと・・・(続く)

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木の顔 Part3

その後、ジェノバに戻り、時間をかけていろいろ考えた。引越しするためには仕事を捨てる必要があるので、難しい選択だったが、結局、勇気を出して引っ越すことに決めた! 「自分に合う人生とは何か?」を自分の心に聞いてみたら、やはり、自分の考えや求めたいことに従うべきとの答えになったが、自分一人ではなく、家族もあるので、本当に難しい決断をしての再スタートでした。
リグーリアの内陸の山沿いに住んでいたので、真冬の1月半ば、雪が降ったり、道路が凍結しやすい状況の中で、気温も零度と凍てつく寒さの中、グロッセートに向かった。ジェノバから海岸沿いを走る高速で、素晴らしい海の眺めを見ながら南へ向かった。南へ南へと向かうにつれて、太陽が出始めて、車の中はポカポカと暖かくなり、心もポカポカ気持ちよくなり、これからのアドベンチャー人生への船出の期待感でいっぱいになり幸せを感じた。ティレノ海の海面がキラキラと輝き、遠くに見えるエルバ島がとても綺麗に見えた。
木の顔31

木の顔32

新しい家に着くと直ぐ、家の敷地内を散策した。サフラン畑には、数え切れないほどのサフランの花が、枯れて垂れ下がっていた。昨年の秋に開花したこれらのサフランは誰にも摘まれなかったようだ。
木の顔32a

そして、マロンの巨木の下を歩いたら、枯れ葉だらけになっていて、その下には、大きなマロンが自然に保存されていた。このような、豊かな自然を見て感じて、心が癒された。
木の顔32b


180度変わった私たちの生活。 トスカーナの広大な自然の中にある家に住んで気付いたことは、人の声もないこと、車の音も聞こえないことでした。聞こえるのは、小鳥のさえずりや風に揺れる木の枝の音だけ。この静けさの中でも、全く寂しさを感じない。よく考えると、フォスコが教えてくれた、木の存在が大きいのかなぁと思いました。朝起きて窓から眺めると、木はいつもいるんだ! 何かの悩み事を持っていても、木々の中を歩くと、その悩み事を吹き飛ばしてくれる感じがする。 ある記事を見つけた。「木は生き物で、木の心を理解しようとすれば、木は自分の顔を見せてくれる・・・」と書いていたので、私も木の心を思いやる気持ちで見てみると、さまざまな木の顔が毎日のように発見できた!
木の顔33

木の顔34

木の顔35

木の顔36

(完)Fine

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ジャンル: 海外情報

田舎生活  :  trackback 0   :  comment 2   

コメント

お久しぶりです

お久しぶりです。
大自然の中のお家、本当に良かったです。心が洗われます。
次にイタリアを訪れた時、是非遊びに行かせて頂きます。

Koudai Sasamoto

Koudai #- | URL | 2012.01.15 22:47  edit

koudaiさんへ

ちょっと短めの浴衣でしたが、よく似合っていたし、サンマも美味しかったし、楽しい時間を過ごせて、本当に懐かしいです。
イタリアに来るときは、トスカーナの山奥にも、また、足を延ばしてください。

フィオレンツァ #- | URL | 2012.01.16 00:58  edit

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